南米の本 梅風呂

2006年09月02日

ガルシア・マルケスの新刊その2

9月29日に発売予定の『わが悲しき娼婦たちの思い出』に続き、なんと『コレラの時代の愛』も翻訳されるとのこと! こちらは10月に発刊予定。

『コレラの時代の愛』
ガブリエル・ガルシア=マルケス
木村榮一訳

『わが悲しき娼婦たちの思い出』と同じ翻訳者だな。
内容は、

From the Nobel Prize-winning author of One Hundred Years of Solitude comes a masterly evocation of an unrequited passion so strong that it binds three people's lives together for more than fifty years. In the story of Florentino Ariza, who waits more than half a century to declare his undying love to the beautiful Fermina Daza, whom he lost to Dr. Juvenal Urbino so many years before, García Márquez has created a vividly absorbing fictional world, as lush and dazzling as a dream and as real and immediate as our own deepest longings. Now available for the first time in the Contemporary Classics series!

とのこと。日本語での紹介は見つけられなかった。
いやー楽しみですわい。
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2006年08月04日

ガルシア・マルケスの新刊

新潮社の9月刊行予定より。

『わが悲しき娼婦たちの思い出』
ガブリエル・ガルシア=マルケス著 
木村榮一訳

ついにガルシア・マルケスの新刊登場とのこと! 
内容は、以下のとおり。


本書はガブリエル・ガルシア=マルケスの10年ぶりの小説で、年齢や国境を超えてあらゆる批評家、読者、ファンの期待に応えるものだ。また、ガルシア=マルケスが新境地を開いた作品でもある。これは年配者にとってのおとぎ話。たとえ老年でもあっても、愛する情熱を発見するのはいかに素晴らしいことであるかが書かれている。この官能的で同時に無垢な体験をする主人公は、年金暮らしの二流記者。彼は90歳の誕生日の前夜に、自分に「年若い処女と熱狂的な愛をかわす夜」をプレゼントしようと決心する。ガルシア=マルケスは100ページちょっとの長さで、魅力的でハラハラするような一連の出会いを綴っていく。売春宿で初めて14歳の少女と出会ったとき、彼の人生は一変しはじめる。デルガディーナ(やせっぽち)と彼が呼ぶその内気な少女は、そのとき全裸で眠っていた。彼は少女に話しかけず、少女について知ろうとしない。相手も同じだ。しかし、彼女の存在は老人に、過去の女性たちとの経験を次々に思い出させる。全員が金を払って性行為をもった娼婦だ。しかし、今になって彼は、「セックスとは愛を見つけられない人間の慰め」なのに気がつく。感情が高まった彼は屋根の上から愛を叫び、そのことを週間新聞のコラムに書き、町で最も有名な人物になる。愛はつねにガルシア=マルケスの作品の主要なテーマだ。彼の小説では愛はしばしば、耐えることの理由、速い時の流れに逆らう揺るぎないものとして表現される。彼は『コレラの時代の愛』で仲のいい自分の祖父母をモデルにし、50年近くにわたって育まれる愛を賛美した。名声の頂点にある著者によるこの最新の小説は、またしても変化していく彼の力強さを見せつける。ガルシア=マルケスの比類なきスタイルで書かれた『Memories of My Melancholy Whores』は、老年の悲哀を感動的なまでに見つめ、愛する喜びをうたいあげる。


今からわくわくするぜ。9月は9月でも、9月1日だったら嬉しいな。
ここのところキューバのカストロ議長の体調不良が騒がれているけれど、ガルシア・マルケスは彼の友人とのこと。土地柄か、南米の作家には軍部や政治と深いつながりがある(好むと好まざるとにかかわらず)場合が多い。パブロ・ネルーダしかり、イサベル・アジェンデしかり。中南米の歴史や社会体制などには漠然とした理解しかないから、政治的内容の部分は寓話的にしか読めないんだよな。ゲバラの若かりし頃を描いた映画『モーターサイクル・ダイアリーズ』でも観てみようかな。


ところで、同じく新潮社9月刊行の単行本のなかに、ポール・オースターの『ティンブクトゥ』があった。さしずめアメリカ版『我輩は猫である』といったところか。『ティンブクトゥ』では犬だけれど。訳者が柴田元幸じゃなければ飛びつくところなのだが、残念ながら今回も柴田訳なのであった・・・。積読(つんどく)になってる洋書のほうを読めばいいのだけれど、何しろ小説の英語は難しい。比喩や修飾表現、倒置などはお手上げだ。とことん味気ないけれど、技術英文の素直さよ、読みやすさよ。


とにかくガルシア・マルケスの新刊が出るということで、1ヶ月間の生きる希望をもらいました。そんだけそんだけ。
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2006年01月09日

『フリアとシナリオライター』

フリアとシナリオライター』文学の冒険シリーズ マリオ バルガス=リョサ著 野谷文昭訳 読了。

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2005年12月11日

イサベル・アジェンデ著 木村榮一・窪田典子訳『エバ・ルーナのお話』(国書刊行会)読了。

イサベル・アジェンデ著 木村榮一・窪田典子訳『エバ・ルーナのお話』(国書刊行会)読了。


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2005年11月26日

イサベル・アジェンデ著 木村榮一・新谷美紀子訳『エバ・ルーナ』読了

イサベル・アジェンデ著 木村榮一・新谷美紀子訳『エバ・ルーナ』(国書刊行会)読了。

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2005年09月02日

イサベル・アジェンデ『天使の運命』読了


イサベル・アジェンデ著 木村裕美訳『天使の運命読了。

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2004年12月18日

イサベル・アジェンデ『パウラ、水泡なすもろき命』読了

イサベル・アジェンデ『パウラ、水泡なすもろき命』読了。原題は"Paula"。昨年購入し、半分ほど読んで中断していたのだが、この度じっくり読み直してみた。


作家として成功し、女性としても再婚を果たして、ようやく幸せへとたどりついたはずのイサベル・アジェンデだったが、28歳の最愛の娘パウラが倒れ、世界が闇に閉ざされた。遺伝性の奇病、ポルフィリン症だろうと診察されたが、だいたいの患者が快復に向かう半年が近づいてもパウラの昏睡状態は続き、意識は戻らなかった。ポルフィリン症の患者は、意識が戻っても記憶を失ってしまっていることが多いという。母イサベルは娘パウラに向け、家族の、自分の、そして娘の過去のすべてについて書きはじめた。パウラがその大きな美しい目を開ける日のために。


アジェンデ,イサベル
1942年、ペルーの首都リマで生まれる。父のトマスは、のちのチリ大統領サルバドール・アジェンデのいとこにあたる。国連機関で勤務ののち雑誌記者として働く最中に、1970年のアジェンデ社会主義政権の成立と73年のクーデタに遭遇、カラカスに亡命する。亡命中の81年に一族の歴史を題材にした処女作『精霊たちの家』が世界的ベストセラーとなり、その後、長篇『愛と影について』(84)、『エバ・ルーナ』(87)、短篇集『エバ・ルーナのお話』(89)など次々と作品を発表。88年にはアメリカ合衆国に移住し、全米図書賞受賞、90年にはガブリエラ・ミストラル賞を受賞し、名実ともに世界を代表する女性作家となる


愛娘パウラがポルフィリン症に倒れてからの1年を縦糸に、著者イサベル自身の半生、家族を巡る物語、チリの現代史を横糸に編まれた、500ページ近い大作である。作者自身が「特別な一作」と言っている。

娘への愛、家族の苦悩には身につまされ、また同時に生まれること、死ぬことについて立ち止まって考えさせられもした。
しかしやはり印象に残るのは、物語が我々に喚起させる豊潤かつ濃密なイメージである。南アメリカ大陸の空気、混沌、土着の血、呪術的雰囲気などが作品に織り込まれている。
同じく南米のガルシア・マルケスは、(たった一語で表すことなどとてもできないのだが)いわゆる「魔術的リアリズム」の代表的作家であるといわれている。イサベル・アジェンデの作品でも同じく現実と幻想的イメージが交錯するが、それでいて圧倒的な説得力を保っているのだ。

ラテンアメリカという「土地」と、ヨーロッパ人がもたらしたインド・ヨーロッパ語族イタリック語派であるスペイン語、ポルトガル語が交わったが故に、このような文体や物語が生まれたのであろうと想像する。
今はまだ著名な作家の生まれていないアフリカ大陸であるが(南アフリカのゴーディマ、クッツェーを除く)、旧フランス領アフリカ諸国で生まれた作家が、フランス語で書いた珠玉の作品が生み出されるのもそう遠くないであろう。今から楽しみである。


補足。アメリカはワシントンで生まれた「リービ英雄」という作家がいる。今は日本に住み、日本語でしか作品を書かない。その他、

・中国系アメリカ人二世で、英語で中国にまつわる作品を書く女性作家エィミ・タン(『ジョイ・ラック・クラブ』)、
・シリアはダマスカス出身で、ドイツ在住、ドイツ語で作品を書くラフィク・シャミ、
・両親はカルカッタ出身のベンガル人、イギリス生まれ、現ニューヨーク在住のジュンパ・ラヒリ(『停電の夜に』)


などが有名であろうか。このような生まれた土地、母語、書く言語、住んでいる場所が異なる作家については、また後日記述する。


イサベルアジェンデ公式HP
posted by うめ at 05:34| バンコク | Comment(3) | TrackBack(1) | 南米の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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