イサベル・アジェンデ『天使の運命』読了 梅風呂

2005年09月02日

イサベル・アジェンデ『天使の運命』読了


イサベル・アジェンデ著 木村裕美訳『天使の運命読了。

極上のエンターテイメント!

粗筋を語ると陳腐になりがちなので、興味ある方はアマゾンの内容紹介を参照されたし。彼女の他の作品と同じく、南米作品特有の濃密で魔術的な空気に満ち満ちている。
外堀を埋めていくように物語は周縁から語られていくのだが、沢山の伏線を全て回収していく技は鮮やか。

この物語を一言で表すと、変化と成長の物語である。少女と少年は大人の女と男に成長する。中世の伝統を引きずるチリの上流階級には、近代の息吹が流れ込む。中国には西洋の技術や人が入ってくる。ゴールドラッシュによって、アメリカ西部は開拓されていく。この作品ではそれらが余すところなく語られる。


既にこの作品の続編も執筆されているようなのだが、残念ながら本邦未翻訳である。残念。スペイン語→英語→日本語という重訳が許されるものならば、いつか彼女の物語を訳してみたい・・・。そう思うほど、『天使の運命』は素敵な作品だった。この1年で読んだ本ナンバーワンの座を、こないだ読んだ『エデンの東』と争うなあ。
posted by うめ at 00:00| バンコク ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | 南米の本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
梅ちゃんはラテン文学が好きなの?
高校の現文の授業で(フリオ)コルサタルの文章に触れた時、何というか文章の裏に潜む翳りのある独特な感覚に惹き付けられたのを記憶してます。

↑この人って(知り合いじゃないよ)、ペルー生まれでクーデター起こした元大統領の姪だったっけか。

そういや最近、本読んでないな・・・。
Posted by 尚子 at 2005年09月07日 21:55
南米の本好きだよ。性に合ってる気がする。今はアイルランドの話を読んでるけど。読書はいいねぇ(カヲル風)。


イサベル・アジェンデはアジェンデ元大統領の姪で、彼女の作品にはよく大統領のことがしばしば登場する。
Posted by うめ at 2005年09月08日 22:42
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